47 Blue Chief - Gasoline Tank
2020/08/28
Indianのタンクは軽くてデザインも良く好きなのですがひとつ問題があります。
オリジナルのタンクは80年近くたっています。
かなりの確率でガソリンがリークします。右のタンクの場合、タンク内で古いハンダがとれていたりサビで穴が空いていたりでガスとオイルが混ざっている場合もありエンジンに良くない状態になる事もあります。漏れに関しては常に点検しなくてはいけないと思います。
コーティング材でとりあえずの小さな穴を埋めたりできる事もありますが、あわせ面などからのリークやクラック修理を完全に直すのはコーティング材だけだと強度が十分ではなく高速走行を続けるとまた漏れたりする事が良くありました。
それなので自分はSolderingで出来るだけ修正した後にコーティング材を使用しています。
今迄、古いIndian乗りや専門店にタンクトラブルの質問を何度かしてきました。
結論は100%リーク無しを望む人はアフターマーケットタンクを。
アフターマーケットが嫌な人はリスク覚悟でオリジナルタンクを何度も修理しながら使う。
現状ビンテージIndianを楽しむにはこの2択しか無い事になります。
アフターマーケットのタンクだと溶接で作られている為、漏れに強く溶接で修正が出来ます。
オリジナルのタンクはSoldering(ハンダ付け)で出来ていてはんだ周りのガス漏れには溶接で修正出来ません。
あと溶接と違いハンダの技術と知識が必要になります。
自分も今迄色々なハンダ修理方法試してきましたがかなり奥が深くSolderingに詳しいアメリカ人からも色々習ったり聞いたりして自分なりの修理方で今のところ直していますが日々ベストな修理方を考えています。
ハンダの材料の配合比率やハンダ前のSoldering FluidやTin ezyなどで仕事が決まります。どれも簡単には手に入らなく使い方やトーチの火の調整など難しく手間がかかりますが直せる物は出来るだけ修理して今迄使用しています。
もちろん、修理してもまた違う所から漏れてくる事もありますので繰り返し修理していく必要があります。
このタンクには久々にやられました。
外見の雰囲気はいいのですが中の状態が酷く何十回も洗浄を繰り返してやっとタンク内の汚れが取れてきました。
今迄に見た事ないサビとドロの量です。
数カ所の穴は洗浄時に確認出来たのですが洗浄するたびに穴がどんどん増えていきました。
ビデオで確認できます。
一つずつ穴を埋めてリークテストの繰り返しを数時間格闘。全ての穴が埋まってより圧がかかるようになるとさらに新しい穴がどんどん増えてきました…
埋めても埋めても新しい穴がどんどんでてきます💀
さらにコックの受けも空回りしていてリークを発見..
ここは表からの修正は非常に難しいですがどうにか無事修正。古いコックも外れリークも止まりました。
左タンク、コック受けのリークテスト中に圧がかからないので調べるとまた新しい穴が数カ所出てきました…
数十箇所の穴全て埋めました。
最後にもう一度洗浄しコーティング前に中を確認するとまさかの新しい穴が数カ所もできていました。しかもオイルタンクとガスの貫通穴…
ここまでタンク作業、洗浄から始まりでまさかの5日目。
久々今日は心が折れました。
直しても直しても新しい穴が出てきます。
今後の事も考えるとかなりリスクもあるのでもしかするとこのタンクは諦め時期かもしれませんね…
GT💘